「中古住宅のお風呂が古いけれど、リフォームにはいくらかかる?」
「ユニットバスは全部交換した方がいい?それとも補修で十分?」
中古住宅を購入した方や、これから購入を考えている方にとって、浴室は気になる設備の一つです。
毎日使う場所だからこそ、きれいで快適なお風呂にしたい。一方で、浴室リフォームは数十万円から100万円を超えることもある、大きな支出です。
僕は3人の子どもを育てながら中古住宅を購入した「きつね」です。宅地建物取引士・2級FP技能士の立場からも、住宅のリフォームは「新しくしたいか」だけでなく、「今、本当に必要か」「家計に無理がないか」を一緒に考えることが大切だと思っています。
この記事では、浴室リフォームの費用相場、追加工事が発生する条件、補修と全面交換の判断、2026年の補助金、見積もりの比較方法まで整理します。
この記事の結論は、古い浴室を必ず全面交換する必要はない、ということです。
まず現在の状態を確認し、必要な工事と希望する工事を分けることが、納得できる予算づくりにつながります。
中古住宅の浴室リフォーム費用はいくら?
最初に費用の全体像を確認しましょう。
リフォーム会社紹介サービス「リショップナビ」が2026年10月16日に更新した情報では、お風呂・浴室リフォームの費用相場は60万〜150万円と紹介されています。
ただし、この範囲には工事内容の違いが含まれます。浴槽の交換だけなのか、ユニットバス全体を交換するのか、タイル張りの浴室から変更するのかによって費用は大きく変わります。
そこで、工事の種類を次の3つに分けて考えると分かりやすくなります。
| 工事の種類 | 内容 | 費用の考え方 |
|---|---|---|
| 部分補修・設備交換 | 水栓・換気扇・一部部材など | 必要な箇所だけ直す |
| ユニットバス交換 | 既存のユニットバスを新しいものに交換 | 本体・解体・組立・設備工事を含めて比較 |
| 在来浴室から変更 | タイル張りの浴室などをユニットバスへ変更 | 解体・下地・防水・配管などの追加工事に注意 |
※60万〜150万円は浴室リフォーム全般の参考相場であり、上表の各工事に共通する価格帯ではありません。部分補修は工事内容により大幅に安く済む場合があります。
また、同じユニットバス交換でも、選ぶ商品のグレードや住宅の状態によって金額は変わります。
「ユニットバス本体が○万円」という広告だけで、リフォーム総額を判断しないことが大切です。
参考:リショップナビ|お風呂・浴室・ユニットバスリフォーム費用相場(2026年)

浴室は補修で十分?全面交換した方がいい?
中古住宅では、築年数だけを理由に浴室を交換する必要はありません。
例えば、浴室の見た目が古くても、漏水がなく、必要な機能が使えているなら、清掃や部分補修で対応できる場合があります。
反対に、見た目がきれいでも、浴室の下地や配管に問題があれば、優先的に修繕を検討する必要があります。
部分補修を検討しやすいケース
- 水栓やシャワーヘッドなど、一部の設備だけが故障している
- 換気扇の不具合など、交換箇所が明確になっている
- 浴室全体に漏水や重大な劣化が確認されていない
- 見た目の古さが主な不満で、全面交換の必要性が低い
ただし、表面だけ補修しても、下地の腐食や漏水が残る場合があります。原因が分からない不具合は、施工会社などに調査してもらいましょう。
全面交換を検討したいケース
- 浴室全体の劣化が進んでいる
- 床や壁の傷み、漏水が疑われる
- 浴室が寒く、断熱性や安全性を改善したい
- 浴槽のまたぎ高さや段差が生活に合っていない
- 部分修理を重ねるより、全体交換の方が合理的と判断できる
特に注意したいのは、「古いから交換」ではなく、「何が問題で、どこまで直す必要があるか」を確認することです。
中古住宅全体の修繕費については、中古住宅の修繕費はいくら?購入後にかかる費用と備え方を解説でも整理しています。
ユニットバス交換で費用が高くなる5つの条件
浴室リフォームでは、工事を始めてから追加費用が必要になる場合があります。
見積もりを比較するときは、次の5つを確認しましょう。
① 在来浴室からユニットバスへ変更する
タイル張りの在来浴室は、既存の床や壁を解体し、下地や配管を調整する工事が必要になる場合があります。
既存のユニットバスを交換する工事とは、作業内容が異なることがあります。
② 解体後に土台や下地の傷みが見つかる
浴室周辺の木材や下地に腐食などが見つかれば、補修費が追加される可能性があります。
解体しなければ分からない部分もあるため、契約前に追加工事が発生した場合の説明・承認方法を確認しておきましょう。
③ 浴室のサイズや配置を変更する
浴室を広げたり、ドアの位置を変更したりする場合は、壁・床・配管などの工事が増えることがあります。
既存のスペースに合う商品を選ぶ方が、工事範囲を抑えられる場合があります。
④ 給湯器や配管も交換する
浴室の交換と同時に給湯器や給排水管を更新する場合、その分の費用が必要です。
ただし、設備の状態によっては、同時施工により工事の重複を減らせる場合もあります。
給湯器の交換を検討している方は、ガス給湯器とエコキュートはどっちがお得?交換費用・光熱費・10年間の総額を比較も参考にしてください。
⑤ 浴室暖房乾燥機や高機能設備を追加する
浴室暖房乾燥機、断熱仕様、掃除のしやすい床や壁など、設備の選択によって価格は変わります。
毎日使う機能には価値がありますが、すべてを上位グレードにする必要はありません。
「家族に必要な機能」と「あるとうれしい機能」を分けて選びましょう。

中古住宅の浴室リフォームで後悔しない7つの確認ポイント
① 現在の浴室の状態を確認する
まず、浴室の劣化状況を確認します。
床・壁・天井の状態、水漏れの兆候、換気の状況、浴槽や水栓の不具合などを整理しましょう。
中古住宅の購入前なら、売主や不動産会社に修繕履歴を確認することも大切です。
② 補修と全面交換の両方を検討する
最初から全面交換を前提にすると、部分補修で十分な場合でも高額な工事を選んでしまう可能性があります。
不具合の原因と必要な工事範囲を確認したうえで、複数の方法を比較しましょう。
③ 見積もりは本体価格ではなく総額で比較する
ユニットバス本体、解体、撤去、処分、組立、配管、電気、内装復旧など、どこまで含まれているか確認します。
見積もりの安さだけでなく、工事内容が同じかどうかが重要です。
④ 追加工事の条件を事前に確認する
解体後に下地の傷みが見つかった場合など、どのような条件で追加費用が発生するのか確認しましょう。
追加工事の実施前に、費用と内容を説明してもらえるかも重要です。
⑤ 断熱・安全性・掃除のしやすさを優先する
子育て家庭では、浴室の見た目だけでなく、滑りにくい床、段差、保温性、掃除のしやすさなども重要です。
寒い浴室では、脱衣室との温度差にも配慮したいところです。
浴室だけでなく、必要に応じて脱衣室や窓の断熱も一緒に検討しましょう。
⑥ 工事期間と入浴できない日を確認する
浴室の全面交換では、工事期間中に自宅のお風呂が使えない日が発生することがあります。
期間は工事内容によって異なるため、契約前に工程表を確認しましょう。
小さな子どもがいる家庭なら、近隣の入浴施設の利用や親族宅での入浴など、代替手段も考えておくと安心です。
⑦ 住宅全体の修繕予算と教育費を考える
浴室だけに予算を使い切ってしまうと、給湯器、外壁、屋根などの修繕が必要になったときに困る可能性があります。
住宅ローンの返済に加え、教育費や生活防衛資金も必要です。
だからこそ、浴室の交換費用は、家全体の修繕計画の中で考えたいところです。
中古住宅のリフォーム費用全体については、中古住宅のリフォーム費用はいくら?場所別の費用目安と予算の考え方を宅建士が解説も参考にしてください。

2026年の浴室リフォームで補助金は使える?
2026年には、国の「住宅省エネ2026キャンペーン」が実施されています。
浴室に関係する工事では、例えば次のような設備が補助対象として案内されています。
| 対象設備・工事の例 | 公表されている補助額 |
|---|---|
| 高断熱浴槽 | 48,000円/台 |
| 浴室乾燥機 | 27,600円/台 |
| 手すりの設置 | 7,200円/箇所 |
| 段差解消 | 8,400円/箇所 |
※上記は「みらいエコ住宅2026事業」の公表内容に基づく対象工事の例です。補助対象となる住宅や工事の組み合わせ、申請額の下限など、制度全体の要件を満たす必要があります。上記の設備を単独で設置するだけでは、補助金を利用できない場合があります。
「浴室リフォームをすれば補助金が必ずもらえる」と考えないことが重要です。
また、補助対象となる製品や施工事業者、申請手続き、予算の受付状況なども確認が必要です。
補助金を前提に契約する場合は、次の点を施工会社に確認しましょう。
- 自宅の住宅条件が対象になるか
- 予定している工事の組み合わせが対象になるか
- 選ぶ製品が補助対象として登録されているか
- 施工会社が申請に対応しているか
- 補助金の還元方法と時期
- 申請できなかった場合の負担額
補助制度は変更や受付終了の可能性があります。契約前に必ず最新情報を確認してください。
公式情報:住宅省エネ2026キャンペーン|補助対象リフォームMAP
浴室リフォームの見積もりで比較したい7項目
浴室リフォームを依頼する場合は、できれば同じ条件で複数社の見積もりを比較しましょう。
比較するときは、次の7項目を確認します。
| 比較項目 | 確認すること |
|---|---|
| ① 商品 | メーカー・型番・サイズ・グレード |
| ② 工事範囲 | 解体・組立・内装復旧の範囲 |
| ③ 追加工事 | 下地・配管・電気工事の条件 |
| ④ 撤去・処分 | 既存浴室の撤去・廃材処分費 |
| ⑤ 工期 | 工事日数・入浴できない期間 |
| ⑥ 保証 | 商品保証・施工保証・対応窓口 |
| ⑦ 支払総額 | 税込総額・補助金の扱い・追加費用 |
例えば、A社が90万円、B社が105万円だったとします。
一見するとA社の方が安く感じられますが、B社には下地補修や脱衣室側の内装復旧が含まれているかもしれません。
反対に、必要のない高機能設備が含まれている可能性もあります。
だからこそ、「どちらが安いか」より先に、「何が含まれているか」を比較することが大切です。
見積もり比較の基本は、リフォームの見積もり比較に関する記事でも詳しく解説しています。

浴室リフォームの見積もりを比較したい方へ
希望する浴室のサイズや機能、工事範囲を整理できたら、複数社の提案を比較する方法もあります。
リフォーム会社紹介サービス「リショップナビ」では、浴室リフォームを相談することができます。
ただし、紹介可能な会社や対応内容は地域・工事条件などによって異なります。見積もりを取ったからといって、必ず契約する必要はありません。
大切なのは、最安値だけでなく、工事内容と保証まで納得して選ぶことです。
【PR】リフォーム会社を探して見積もりを比較する|リショップナビ
※サービスの利用条件、紹介可能な工事内容、対応エリアなどは、申込前に公式案内をご確認ください。
浴室リフォーム費用は、家計のどこから出す?
浴室のリフォーム費用が100万円だった場合、家計にとって決して小さな支出ではありません。
特に子育て世帯では、住宅ローンの返済だけでなく、教育費、車の買い替え、将来の住宅修繕なども考える必要があります。
例えば、浴室リフォームを検討するときは、次の3つに分けて考えると判断しやすくなります。
- 今すぐ必要な工事:漏水や安全上の問題など、放置しにくい不具合への対応
- 近いうちに検討する工事:寒さや使いにくさなど、生活の負担を改善する工事
- 余裕があれば行う工事:デザインや追加機能など、快適さを高める工事
必要な修繕を後回しにするのは避けたい一方、問題なく使える設備を急いで全面交換する必要もありません。
僕なら、浴室だけで予算を決めず、今後数年間の住宅修繕と教育費の予定を並べて考えます。
住居費と教育費のバランスについては、子ども3人家庭の住居費と教育費・貯蓄のバランスに関する記事も参考にしてください。
よくある質問
Q. ユニットバスは何年で交換するものですか?
使用年数だけで一律に交換時期が決まるわけではありません。設備の状態、漏水の有無、修理部品の供給状況、使い勝手などを確認して判断しましょう。各部品の交換目安や点検方法はメーカーの取扱説明書も参考になります。
Q. 中古住宅を購入したら、浴室は交換した方がいいですか?
必ず交換する必要はありません。まず現在の状態を確認し、補修で対応できるか、全面交換が必要かを判断しましょう。購入前に大きな工事が必要と分かった場合は、その費用も含めて購入予算を考えることが大切です。
Q. 浴室リフォームの見積もりは何社くらい取るべきですか?
必ず何社という決まりはありませんが、工事内容や価格の妥当性を比較するために複数社へ相談する方法があります。同じ希望条件を伝え、商品・工事範囲・追加費用・保証まで比較しましょう。
Q. 浴室リフォーム中はお風呂に入れませんか?
全面交換では、自宅の浴室を使えない期間が発生することがあります。期間は工事内容や現場条件によって異なります。着工前に工程表を確認し、必要なら代替の入浴方法を準備しましょう。
Q. 浴室リフォームと給湯器交換は一緒にした方がお得ですか?
設備の状態や工事内容によります。配管工事などをまとめられる場合がある一方、まだ使える給湯器まで交換すると支出が増えます。交換時期や必要性を確認し、同時施工と別施工の見積もりを比較しましょう。
まとめ|浴室リフォームは「必要な工事」を見極めてから
中古住宅の浴室リフォームでは、費用相場だけで判断しないことが大切です。
- 浴室リフォームの参考相場は60万〜150万円だが、工事内容によって大きく異なる
- 古い浴室でも、必ず全面交換が必要とは限らない
- 下地・配管・サイズ変更などで追加費用が発生する場合がある
- 断熱・安全性・掃除のしやすさなど、必要な機能を優先する
- 2026年の補助金は対象工事と申請条件を確認する
- 見積もりは商品・工事範囲・保証・総額をそろえて比較する
- 教育費やほかの住宅修繕費とのバランスも忘れない
僕が大切だと思うのは、「高い設備を入れること」ではなく、「家族が安心して使える浴室に、納得できる費用で整えること」です。
まずは現在の浴室の状態を確認し、必要な工事を整理するところから始めてみてください。
住宅ローンを返しながら子どもを育て、将来の資産もつくっていく。その中で、無理のないリフォームを一緒に考えていきましょう。
参考資料・公式情報
※費用は参考情報であり、個別の工事費を保証するものではありません。補助制度の条件や受付状況は変更される可能性があります。工事契約前に施工会社と公式情報を確認してください。



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