中古住宅の内見で見るべきポイント15選|宅建士が教える後悔しないチェックリスト

小型船舶

中古住宅を探していて、気になる物件を見つけた。

いよいよ内見。

でも実際に家の中に入ると、

「部屋が広い!」
「キッチンがきれい!」
「ここに住んだら楽しそう!」

と、どうしても目につきやすいところばかり見てしまいます。

もちろん、家族が「ここに住みたい」と思えることは大切です。

でも中古住宅では、それと同じくらい、

「買ったあとに困るところがないか」

を見ることも重要です。

特に中古住宅は、新築と違って一軒一軒状態が違います。

私は中古住宅を見るなら、

①建物
②土地・周辺環境
③購入後のお金

の3つに分けて確認するのが分かりやすいと考えています。

今回は3児を育てる会社員で、宅地建物取引士でもある「きつね」が、中古住宅の内見で確認したいポイントを15項目にまとめます。

これから内見する方は、ぜひ現地で見返しながら使ってください。


結論|内見は「きれい・広い」だけで判断しない

最初に結論です。

中古住宅の内見では、次の15項目を確認しておきたいところです。

建物

① 外壁
② 屋根
③ 基礎
④ 床・傾き
⑤ 雨漏り・水漏れ
⑥ 水回り
⑦ 建具
⑧ 給湯器・設備
⑨ 床下・シロアリ
⑩ 修繕履歴

土地・周辺環境

⑪ 日当たり
⑫ 道路・駐車場
⑬ 境界
⑭ 周辺環境

お金

⑮ 購入後に必要になる修繕費

全部をその場で完璧に判断する必要はありません。

重要なのは、

「気になるところを見つけて、購入を決める前に確認する」

ことです。

では、一つずつ見ていきます。


① 外壁|ひび割れや塗装の状態を見る

まず家に入る前に、建物の外側を見ます。

確認したいのは、

  • 大きなひび割れがないか
  • 塗装が剥がれていないか
  • コーキングが劣化していないか
  • 外壁に大きな変色がないか

などです。

中古住宅では、外壁の状態によって購入後のメンテナンス費用が変わります。

「少し汚れているからダメ」ということではありません。

見るべきなのは、

「近いうちにまとまった修繕が必要になりそうか」

です。


② 屋根|見えにくいからこそ確認する

屋根は内見で確認しにくい場所です。

それでも、道路や庭などから見える範囲で、

  • 屋根材のズレ
  • 大きな劣化
  • サビ
  • 破損

などがないか見ておきます。

そして売主や仲介会社に、

「屋根の修繕・塗装はいつ行いましたか?」

と聞いてみましょう。

自分で屋根に登る必要はありません。

むしろ危険なのでやめましょう。


③ 基礎|大きなひび割れがないか

建物の外周を歩きながら、基礎も確認します。

細かなひび割れがあるだけで直ちに問題があるとは限りませんが、

大きなひび割れや気になる箇所がある場合は専門家に確認する

ことをおすすめします。

ここで重要なのは、自分で、

「これは構造上問題ない」

と判断しないことです。

内見では、

「気になる場所を発見する」

くらいで十分です。


④ 床|歩いたときの違和感を確認

家の中に入ったら、普通に歩いてみます。

そのとき、

「なんとなく傾いている気がする」

「ここだけ沈む感じがする」

「床がフワフワする」

などの違和感がないか確認します。

ビー玉を転がして住宅の傾きを判断する方法を見かけることもありますが、床には施工上のわずかな不陸などもあるため、ビー玉だけで建物の安全性を判断するのはおすすめしません。

気になる場合は専門家による調査を検討します。


⑤ 雨漏り・水漏れ|天井だけではなく周辺も見る

雨漏りというと天井のシミをイメージしますが、

  • 天井
  • 窓の周辺
  • 押し入れ
  • クローゼット

なども確認します。

変色やシミ、不自然なクロスの張り替えなど、気になる部分があれば仲介会社に確認しましょう。

中古住宅では、

「今雨漏りしているか」だけでなく、「過去に雨漏りしたことがあるか」

も重要な情報です。


⑥ 水回り|実際に使うイメージで見る

キッチン・浴室・洗面所・トイレは、毎日使う場所です。

設備がきれいかだけではなく、

  • 蛇口
  • 排水
  • 水圧
  • 臭い
  • 床の状態
  • カビ

なども確認します。

可能であれば仲介会社に確認したうえで、水を流してみるのも一つです。

特に水回りのリフォームは内容によって大きな費用になることがあります。


⑦ ドア・窓|実際に開け閉めする

意外と忘れやすいのが建具です。

ドアや窓を実際に動かして、

スムーズに開閉できるか

を確認します。

開閉しづらい原因は単純な建具調整の場合もありますが、状況によっては別の原因が隠れている可能性もあります。

「少し変だな」と感じたら確認しておきましょう。


⑧ 給湯器・エアコンなど設備の年式を見る

中古住宅では、

設備がいつ交換されたものなのか

も重要です。

例えば、

  • 給湯器
  • エアコン
  • 食洗機
  • IH・ガスコンロ
  • 浴室乾燥機

など。

今動いていても、購入後に交換時期を迎える可能性があります。

設備に貼られている製造年表示などを確認しておくと、

購入後にかかりそうなお金

を考えやすくなります。


⑨ 床下・シロアリ|見えない部分だから確認する

木造中古住宅ではシロアリについても確認しておきたいところです。

売主や仲介会社に、

  • 過去にシロアリ被害があったか
  • 防蟻処理をしているか
  • いつ施工したか
  • 床下点検をしているか

などを聞いてみます。

床下収納などから確認できる場合もありますが、素人が見ただけでは分からないこともあります。

不安があるなら専門家に確認してもらいましょう。


⑩ 修繕履歴|「築何年?」とセットで聞く

ここは4本目の記事ともつながる重要なポイントです。

例えば同じ築20年でも、

A:ほとんどメンテナンスされていない家

と、

B:必要な時期に外壁・屋根・設備などをメンテナンスしてきた家

では、状態が同じとは限りません。

だから、

「築何年ですか?」

だけではなく、

「これまでどこを修繕しましたか?」

まで聞きます。

築年数だけで中古住宅を判断しない理由については、こちらの記事で詳しく解説しています。

中古住宅は築何年までなら買って大丈夫?築年数より大切な5つのチェックポイント


⑪ 日当たり|内見した時間だけで判断しない

子育て家庭なら気になる人も多いと思います。

リビングの日当たり。

洗濯物が乾きやすいか。

庭に日が当たるか。

ただし注意したいのは、

内見している時間の状態だけを見ないこと。

午前中に日当たりが良くても、午後は隣の建物で日陰になるかもしれません。

逆もあります。

方角や周囲の建物まで見ておきましょう。


⑫ 道路・駐車場|「停められる」だけでは足りない

間取り図では分かりにくいのが駐車場です。

実際に現地で、

  • 車を入れやすいか
  • 前面道路の幅
  • 切り返しが必要か
  • 自転車を置けるか
  • 将来大きな車に変えても使えるか

などを確認します。

特に子育て家庭では、

車+自転車+子どもの乗り降り

まで考えたいところです。

毎日使う場所なので、小さなストレスが積み重なります。


⑬ 土地の境界|「どこまで自分の土地?」を確認

中古戸建では建物だけでなく土地も購入します。

そこで確認しておきたいのが境界です。

現地で境界標が確認できるかを見ておき、資料や売主・仲介会社への確認も含め、

隣地との境界がどうなっているか

を購入前に確認します。

また、

  • 越境しているものがないか
  • 隣家から越境されていないか

なども確認したいところです。


⑭ 周辺環境|家の中より重要になることも

住宅はリフォームできます。

でも、

立地はリフォームできません。

だから内見では、家の中だけ見て帰るのはもったいないです。

少し周辺を歩いてみます。

例えば、

  • スーパー
  • 学校
  • 公園
  • 病院
  • 道路交通量
  • 騒音
  • 街灯
  • ゴミ置き場

など。

できれば、

平日・休日、昼・夜

など違う条件でも確認できると理想です。

またハザードマップも必ず確認しておきたい情報です。


⑮ 最後は「購入後いくらかかる?」を考える

内見が終わったら、

「この家を買ったあと、何にお金がかかりそうか?」

を整理します。

例えば、

外壁がそろそろ気になる。

給湯器が古い。

エアコンを交換したい。

子ども部屋をリフォームしたい。

引っ越したら冷蔵庫も買い替えたい。

そうすると、

物件価格3,000万円

だけでは本当の予算は分かりません。

3,000万円+諸費用+リフォーム+家具家電+将来の修繕。

ここまで見て、

「この家を無理なく買えるか」

を考えます。

中古住宅の購入時・購入後にかかるお金については、こちらで詳しく整理しています。

3,000万円の中古住宅は3,000万円では買えない?物件価格以外に必要なお金を解説


気に入った家ほど「ホームインスペクション」も選択肢

自分で内見して、

「この家いいな」

と思った。

でも、

素人の内見だけでは分からない部分もあります。

そこで選択肢になるのが、

ホームインスペクション(建物状況調査など)

です。

専門家に建物の状態を確認してもらうことで、自分では判断しにくい劣化や不具合について把握する材料になります。

もちろん、インスペクションを実施すれば住宅のすべてが保証されるわけではありません。

それでも数千万円の住宅を購入するのであれば、

「気になる物件だからこそ、もう一段詳しく調べる」

という考え方は持っておきたいと思います。


1回の内見で決めなくてもいい

人気物件では判断を急ぐ場面もあるかもしれません。

でも、

「他の人に買われてしまうかも」

という焦りだけで数千万円の住宅を決めるのは避けたいところです。

可能なら、

1回目:家全体・雰囲気を見る

2回目:気になった場所を詳しく確認する

という見方もできます。

2回目には、

メジャーで家具の寸法を確認する。

設備の年式を見る。

周辺を歩く。

修繕履歴について質問する。

など、より具体的に確認できます。


子育て家庭なら「子どもの成長後」まで想像する

今の家族にとって住みやすいことはもちろん大切です。

ただ、子どもは成長します。

今は家族みんなでリビングにいる時間が長くても、数年後にはそれぞれ自分の部屋を欲しがるかもしれません。

さらにその先には、子どもが独立する可能性があります。

だから内見するとき、

「今この家で暮らせるか」

だけでなく、

「10年後、この間取りをどう使っているだろう?」

と考えてみるのもおすすめです。

そして将来、

住み続ける。

売る。

貸す。

という選択肢を持てる家なのか。

この考え方についても4本目の記事で詳しく書いています。

【ここにも4本目への内部リンクを入れてOK】


内見時に持っていきたいもの

特別な道具を大量に持っていく必要はありません。

私なら最低限、

  • スマートフォン
  • メジャー
  • 間取り図
  • 筆記用具またはスマホのメモ
  • 今回のチェックリスト

くらいを用意します。

スマホがあれば写真・動画・方位なども確認できます。

ただし、室内を撮影するときは売主や仲介会社に確認してからにしましょう。


中古住宅内見チェックリスト

最後に、内見時にスマホで見返せるようまとめます。

場所チェック
外壁□ ひび・塗装・コーキング
屋根□ 劣化・修繕履歴
基礎□ 大きなひび割れ
□ 沈み・傾き・違和感
天井・壁□ 雨漏り跡・シミ
水回り□ 排水・臭い・劣化
ドア・窓□ 開閉
設備□ 製造年・交換履歴
床下□ シロアリ・防蟻履歴
建物全体□ 修繕履歴
日当たり□ 方角・周辺建物
駐車場□ 車の出し入れ
土地□ 境界・越境
周辺□ 学校・買物・騒音など
お金□ 購入後の修繕費

この表は今回の記事の中でも、画像化して保存しやすくする価値が高い部分です。


まとめ|内見では「買ったあと」を想像する

中古住宅の内見で大切なのは、

きれいか。
広いか。
おしゃれか。

だけではありません。

その家を買ったあと、

どこを直す必要があるのか。
いくらかかりそうなのか。
家族が無理なく暮らせるのか。
将来も選択肢を持てるのか。

まで考えることです。

中古住宅は一軒一軒違います。

だからこそ、

築年数だけでも、価格だけでも決めない。

建物を見る。
土地を見る。
お金を見る。

そして、

「この家なら、買ったあとも家族が無理なく暮らせそうか」

を考える。

家を買う。
子どもを育てる。
資産をつくる。

「家と資産」では、この3つを一緒に考えていきます。

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