家を探したり、間取りを考えたりしていると、
「子ども部屋は6畳くらい必要?」
「4.5畳だと狭くてかわいそう?」
「子ども3人に6畳ずつ用意すると、かなり大きな家になる……」
と悩むことがあります。
子ども部屋の広さは、一度決めると簡単には変えられません。だからこそ、「できるだけ広くしてあげたい」と考える方も多いと思います。
しかし、本当に重要なのは「何畳あるか」だけではありません。
- ベッドを置けるか
- 机を置けるか
- 収納を確保できるか
- 家具を置いても通れるか
- 子どもがその部屋で何をするのか
- その広さを確保するために住宅価格がいくら変わるのか
ここまで含めて考える必要があります。
私は小学生2人と未就学児1人を育てる3児の父で、宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・FP2級の資格を持っています。また、自分自身も中古住宅を購入しました。
今回は、3児パパ・住宅購入経験者として、子ども部屋は何畳必要なのか、4.5畳・5畳・6畳の違いと、家計への影響まで一緒に考えていきます。
結論|子ども部屋は「6畳ないとダメ」ではない
最初に結論です。
子ども部屋は「6畳なら正解」「4.5畳なら狭すぎる」と一律には決められません。
大切なのは、必要な家具を置いたうえで、子どもが無理なく過ごせるかどうかです。
子ども部屋に最低限必要なものを考えると、主に次の4つがあります。
- ベッド
- 机
- 収納
- 家具を置いたあとの通路
この4つを無理なく確保できるなら、4.5畳や5畳前後のコンパクトな個室も選択肢になります。
一方で、ベッドや机だけでなく、
- 大きな本棚
- テレビ
- ゲーム機
- 趣味の道具
- 友達と過ごすスペース
まで個室に用意するなら、6畳以上あったほうが使いやすい場合もあります。
つまり、「子ども部屋は何畳必要?」と考える前に、
その部屋で何をするのか、何を置くのか
を決めることが大切です。
4.5畳・5畳・6畳の子ども部屋を比較
子ども部屋として検討されやすい、4.5畳・5畳前後・6畳を比較してみます。
| 広さ | 特徴 | 向いている家庭 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 4.5畳 | コンパクトで個室を確保しやすい | 寝る・着替えることを中心に使う家庭 | 家具の大きさと配置に工夫が必要 |
| 5畳前後 | 広さと住宅面積のバランスを取りやすい | ベッド・机・収納を置きたい家庭 | 間取りの形によって使いやすさが変わる |
| 6畳 | 家具配置に余裕を持ちやすい | 個室で勉強・趣味・友達との時間まで完結させたい家庭 | 3室作ると住宅全体が大きくなりやすい |
4.5畳|コンパクトでも個室は作れる
4.5畳のメリットは、限られた住宅面積でも個室を確保しやすいことです。
子ども部屋の役割を、
- 寝る
- 着替える
- 自分の荷物を保管する
- 一人で落ち着く
という範囲に絞れば、4.5畳でも十分に使える家庭はあります。
勉強はリビングで行い、遊ぶ場所もLDKを中心にするなら、個室を広くしすぎる必要はないかもしれません。
ただし、4.5畳は家具の置き方によって使いやすさが大きく変わります。
ベッドを置いたらドアが開きにくくなる、机を置ける壁がなくなる、クローゼットの扉と家具がぶつかる、といったこともあります。
「4.5畳だから狭い」と判断するのではなく、家具を置いた状態まで想像することが大切です。
5畳前後|広さと住宅面積のバランスを取りやすい
5畳前後は、ベッド・机・収納を置きながら、住宅全体を大きくしすぎないバランスを取りやすい広さです。
4.5畳では家具配置が少し窮屈に感じる場合でも、0.5畳程度広がることで、机やベッドを置ける場所が増えることがあります。
子ども部屋では広さそのものだけでなく、「家具を置ける壁がどのくらい残るか」が重要です。
5畳前後でも、正方形に近く、ドアや窓の位置が使いやすければ、6畳の細長い部屋より家具を配置しやすい場合があります。
6畳|家具配置に余裕を持ちやすい
6畳あれば、ベッド・机・収納を置いたうえで、比較的余裕を持って過ごしやすくなります。
子どもが成長して体が大きくなったあとも使いやすく、趣味用品や本棚などを置きたい場合にも対応しやすいでしょう。
ただし、6畳が必ず必要というわけではありません。
子ども3人に6畳ずつ用意すると、子ども部屋だけで合計18畳になります。
廊下や収納、壁の厚みなども必要になるため、住宅全体の床面積はさらに大きくなる可能性があります。
「畳数」だけでは実際の使いやすさは分からない
不動産広告で住宅の居室を畳数表示する場合、1畳当たり1.62㎡以上として表示することが原則です。
単純計算すると、おおよその面積は次のようになります。
| 畳数 | 面積の目安 |
|---|---|
| 4.5畳 | 約7.29㎡ |
| 5畳 | 約8.10㎡ |
| 6畳 | 約9.72㎡ |
ただし、この数値だけで部屋の使いやすさが決まるわけではありません。
不動産広告の畳数は、壁の中心線を基準に計算した「壁芯面積」をもとに表示されるため、実際に使える室内側の面積は壁の厚みなどによって変わります。
出典:不動産公正取引協議会連合会「不動産の表示に関する公正競争規約・同施行規則」

また、同じ6畳でも、次の違いによって家具の置きやすさが変わります。
- 正方形に近いか、細長いか
- クローゼットが室内に張り出しているか
- ドアが内開きか外開きか
- 引き戸か開き戸か
- 窓がどの壁にあるか
- コンセントがどこにあるか
- 柱や梁の出っ張りがあるか
「6畳」と書かれていても、ドアとクローゼットの位置によって、ベッドや机を置ける壁が限られることがあります。
反対に、4.5畳でも整った形で収納が別に確保されていれば、使いやすい場合があります。
そのため、間取り図を見るときや内見するときは、
何畳あるかではなく、ベッドと机をどこに置けるか
まで確認しましょう。
中古住宅の内見で確認したいポイントについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
中古住宅の内見で見るべきポイント15選|宅建士が教える後悔しないチェックリスト
子ども部屋に本当に必要なものは?
子ども部屋の広さを考えるときは、置きたいものを書き出してみると分かりやすくなります。
最低限必要なものとして考えられるのは、次の3つです。
- ベッドや布団
- 学習机または作業スペース
- 衣類や学校用品の収納
この3つが中心なら、それほど大きな部屋を必要としない家庭もあります。
一方で、次のものまで個室に置くなら、必要な面積は増えます。
- 大きな本棚
- テレビ
- ゲーム機
- ソファ
- 趣味用品
- スポーツ用品
- 楽器
- 友達と過ごすスペース
例えば、勉強はリビングで行い、ゲームも家族共用のスペースで楽しむ家庭なら、個室は寝ることを中心に考えられます。
反対に、勉強も遊びも趣味も個室で完結させるなら、ある程度の広さが必要です。
子供部屋の広さを決めるときは、
「何畳必要?」ではなく「何を置く?」から考える
ことが重要です。
子ども3人に6畳ずつ、本当に必要?

3児家庭では、「子ども3人に個室を用意できるか」だけでなく、1室当たりの広さも住宅全体に大きく影響します。
例えば、子ども部屋を3室作る場合を比べてみます。
- 4.5畳×3室=合計13.5畳
- 5畳×3室=合計15畳
- 6畳×3室=合計18畳
4.5畳を3室と6畳を3室では、合計4.5畳分の差があります。
この4.5畳分を、
- 子ども部屋に使う
- LDKに使う
- ファミリークローゼットに使う
- 洗面所やランドリースペースに使う
- 書斎に使う
- 住宅全体をコンパクトにする
という選択肢があります。
子ども部屋を6畳から4.5畳にすれば必ず良い、ということではありません。
大切なのは、住宅全体の限られた面積を、家族の暮らしに合わせてどう配分するかです。
子ども3人に必要な部屋数や、4LDK・5LDKの考え方については、7本目の記事で詳しく整理しています。
子ども3人なら何LDK必要?5人家族の間取りと子ども部屋の考え方
7本目では「何部屋必要か」、この記事では「1部屋を何畳にするか」という視点で考えてみてください。
子ども部屋を小さくしてLDKを広くする考え方

子ども部屋の広さとLDKの広さには、トレードオフが生まれることがあります。
例えば、次の2つの間取りを考えてみます。
A:子ども部屋を広くする
- 子ども部屋6畳×3室
- LDKや収納はコンパクト
- 子どもが個室で過ごしやすい
- 成長後も家具配置に余裕を持ちやすい
B:子ども部屋をコンパクトにする
- 子ども部屋4.5〜5畳×3室
- LDKや共用収納を広くする
- 家族が同じ空間で過ごしやすい
- 住宅全体をコンパクトにできる可能性がある
どちらが正しいという話ではありません。
家族がLDKで一緒に過ごす時間を大切にしたいなら、個室を必要最低限にして、共用部分を広くする考え方があります。
一方、子どもが自分の部屋で勉強したり、趣味を楽しんだりする時間を大切にしたいなら、個室の広さを優先する選択肢もあります。
考えたいのは、
家族が家の中で、どこにいる時間を大切にしたいか
です。
子ども部屋を広くすると住宅価格にも影響する
子ども部屋を広くしたいという希望にも、コストがかかる可能性があります。
もちろん、
「1畳広くすると住宅価格が必ず○万円上がる」
と単純には言えません。
住宅価格は、次の条件によって変わるからです。
- 土地の価格
- 立地
- 建物の築年数
- 建築会社
- 建物の構造や仕様
- 設備
- 新築か中古か
中古住宅の場合は、建物面積が広くても築年数や状態によって価格が低いこともあります。
ただし、新築で床面積を増やす場合や、広い中古住宅を条件に加える場合は、購入価格が上がったり、選べる物件が少なくなったりする可能性があります。
また、住宅が広くなれば、将来的に次の負担が増えることも考えられます。
- 冷暖房費
- 外壁や屋根の修繕範囲
- 床や壁紙の張り替え
- 掃除や維持管理の手間
「子ども部屋を広くしたい」という希望を持つこと自体は、悪いことではありません。
ただし、その希望にも住宅面積や価格というコストがあることは、理解しておきたいところです。
その広さのために住宅ローンを増やす?
子ども部屋を6畳にするために住宅価格が上がる場合、その差額を住宅に使うのか、ほかの目的に残すのかも考える必要があります。
住宅購入後の家計には、住宅ローン以外にもさまざまな支出があります。
- 教育費
- 日々の貯金
- NISAなどを利用した資産形成
- 家の修繕費
- 車の購入・維持費
- 家族旅行
- 子どもの体験や習い事
- 老後資金
「子ども部屋は絶対に6畳」と条件を決めた結果、住宅ローンの返済が増え、教育費や貯金に回せるお金が少なくなるなら、その選択が家族全体に合っているかを確認したいところです。
教育費を貯金とNISAにどう分けるかについては、こちらの記事で整理しています。
教育費は貯金とNISAどっち?使う時期で分ける3児家庭のお金の準備
私は、子ども部屋の広さも住宅ローンも、
家を買ったあとに何を残せるか
という視点で考えることが大切だと思っています。
住宅ローンの予算については、こちらの記事も参考にしてください。
住宅ローンはいくらまでなら無理なく返せる?年収だけで決めない5つの考え方
子どもが独立したら、その6畳をどう使う?
子ども部屋が必要なのは、住宅を所有する期間の一部かもしれません。
子どもが独立したあとは、使われない部屋になる可能性もあります。
だからこそ、子ども部屋を考えるときは、20年後の使い方まで想像しておきたいところです。
例えば、子どもが独立したあとは、次の用途に変えられます。
- 在宅勤務用の書斎
- 趣味部屋
- 収納部屋
- 来客用の寝室
- 夫婦それぞれの個室
- 家事室
- 将来の寝室
子ども部屋として6畳を確保する場合も、「子どものためだけの6畳」と考える必要はありません。
将来、夫婦が1階を中心に生活できる間取りにしたり、在宅勤務の部屋として使ったりできれば、長く活用できます。
一方、使い道が思いつかない部屋を広く作るより、LDKや収納など、家族が長期間使う場所を優先する考え方もあります。
今の家族構成だけでなく、
子どもが独立したあとも、その部屋を使えるか
まで考えてみましょう。
中古住宅なら内見時にここを見る
中古住宅では、間取り図の畳数だけで子ども部屋を判断しないことが大切です。
内見するときは、次の項目を確認してみてください。
ベッドを置いたらドアは開く?
部屋の入口が内開きの場合、ベッドや机と干渉することがあります。
机を置ける壁がある?
窓やクローゼット、ドアが多いと、机を置ける壁が限られます。
クローゼットは十分?
収納が少ない場合、収納家具を室内に置く必要があり、その分使える床面積が減ります。
コンセントはどこにある?
机、照明、エアコン、スマートフォンの充電など、実際の使い方を想像します。
エアコンは設置できる?
室内機だけでなく、室外機の設置場所や配管経路も確認します。
窓の位置と大きさは?
家具で窓をふさいでしまわないか、日差しが強すぎないかも確認します。
家具を置いても通れる?
ベッドや机を置いた状態で、ドアから窓やクローゼットまで移動できるか考えます。
将来、部屋を分けたりつなげたりできる?
広い部屋を将来2室に分ける場合は、ドア、窓、照明、コンセント、エアコンなどを2室分確保できるか確認します。
可能であれば、内見前にベッドや机のおおよその大きさを測り、メジャーを持って行くと判断しやすくなります。
3児パパの私ならこう考える
私なら、最初から「子ども部屋は最低6畳」とは決めません。
ベッド・机・収納が確保でき、子ども本人が落ち着いて過ごせるなら、4.5畳や5畳前後のコンパクトな個室も選択肢だと考えます。
その分、家族で長く使うLDKや収納を広くすることもできます。
また、住宅全体をコンパクトにすることで購入価格を抑えられるなら、その余白を、
- 教育費
- 家の修繕費
- 貯金
- 資産形成
- 家族との経験
に残すこともできます。
ただし、「狭ければ狭いほどいい」という意味ではありません。
家具を置くとほとんど通れない、収納がなく荷物で床が埋まる、落ち着いて過ごせないという状態では、個室として使いにくくなります。
子どもの性格や生活スタイルによっても、必要な広さは違います。
大切なのは、
「4.5畳か6畳か」だけで決めず、家族がその空間をどう使うかを考えること
です。
子ども部屋の広さを決めるチェックリスト
最後に、間取り図を見るときや内見するときに確認したい項目をまとめます。
- □ 子ども部屋に何を置く?
- □ ベッドや布団を置ける?
- □ 机を置ける壁がある?
- □ 収納は足りる?
- □ 収納家具を追加する必要はある?
- □ 家具を置いても通路を確保できる?
- □ ドアやクローゼットの扉は開く?
- □ コンセントは使いやすい位置にある?
- □ エアコンを設置できる?
- □ 子どもはどこで勉強する?
- □ 遊びや趣味も個室で行う?
- □ LDKや共用収納とのバランスはいい?
- □ 3人分の個室が同時に必要になる時期はいつ?
- □ 子どもの独立後に別の用途で使える?
- □ その広さのために住宅価格はいくら変わる?
- □ 住宅ローンを増やしても家計に余裕を残せる?
すべての項目を完璧に満たす必要はありません。
家族にとって優先順位の高いものを決めて、物件や間取りを比較してみてください。
まとめ|「何畳必要?」より「どう使う?」
子ども部屋は、広ければ広いほど良いとは限りません。
4.5畳でも、必要な家具を置けて、子どもが落ち着いて過ごせるなら選択肢になります。
6畳でも、ドアや窓、クローゼットの位置によっては、思ったより家具を置きにくいことがあります。
重要なのは、
- 子どもがその部屋で何をするのか
- 何を置くのか
- 家具を置いても無理なく使えるか
- LDKや収納とのバランスはどうか
- 子どもの独立後も使えるか
- その家を買ったあとも無理なく暮らせるか
まで考えることです。
子ども部屋を広くする。
LDKを広くする。
収納を増やす。
住宅価格を抑えて家計に余白を残す。
どれか一つが、すべての家庭にとっての正解ではありません。
家族がどこで、どのように過ごしたいかによって、必要な間取りは変わります。
だから、子ども部屋を考えるときは、
「何畳必要?」ではなく「どう使う?」
から考えてみてください。
家を買う。
子どもを育てる。
資産をつくる。
この3つを無理なく続けられる家を、家族で選んでいきたいと思います。



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