子どもが3人いると、家を探すときに悩むことがあります。
「5人家族なら何LDK必要なんだろう?」
4LDKで足りる?
5LDKにした方がいい?
子どもには一人一部屋必要?
私自身、3人の子どもを育てているので、この問題は他人事ではありません。
家を買うときはどうしても、
「今、家族5人で快適に暮らせるか」
を考えます。
でも住宅は、10年、20年と住む可能性があるもの。
今は小さな子どもも成長します。
そして、その先には家を出ていく可能性もあります。
だから私は、
「子ども3人だから何LDK必要?」ではなく、「いつ、誰が、何年間その部屋を必要とするのか?」
から考えることが大切だと思っています。
今回は、3児を育てる会社員・宅地建物取引士・FPの「きつね」が、5人家族の間取りと子ども部屋について考えてみます。
- 結論|子ども3人でも「5LDKが必要」とは限らない
- ① 子どもの「今の年齢」だけで考えない
- ② 子ども3人に最初から個室を与える必要はない
- ③ 「全員個室」が必要なのは何年間?
- ④ 部屋数より「LDK」を重視する考え方もある
- ⑤ 「部屋の広さ」も柔軟に考える
- 参考|国も「○人家族なら○LDK」とは決めていない
- 5LDKを選ぶメリットもある
- 部屋を1つ増やすために、いくら払う?
- 「子どものための家」が教育費を圧迫しないか
- 中古住宅なら「間取りを変える」という選択肢もある
- 間取りは「今→10年後→20年後」で考える
- 子どもが独立した後、その部屋をどうする?
- 売る可能性まで考えるなら「特殊すぎる間取り」に注意
- 5人家族が内見するときに確認したいこと
- 「何LDK?」より先に家族で決めたいこと
- まとめ|子ども3人だから「大きな家」ではなく、変化できる家
結論|子ども3人でも「5LDKが必要」とは限らない

最初に結論です。
子ども3人だからといって、
「夫婦の寝室+子ども部屋3室+LDK=5LDK」
と考える必要はありません。
例えば4LDKでも、
- 主寝室
- 子ども部屋①
- 子ども部屋②
- 子ども部屋③
- LDK
という使い方はできます。
つまり、3人の子どもに個室を用意すること自体は4LDKでも可能です。
一方で、
仕事部屋が必要。
来客用の部屋が欲しい。
室内干しスペースが欲しい。
収納を増やしたい。
となれば5LDK以上が便利な家庭もあります。
重要なのは、
家族5人=○LDK
という答えを探すことではありません。
私なら次の5つから考えます。
① 子どもの年齢差
② 個室が必要になる時期
③ 家族が一番多く個室を必要とする期間
④ リビングなど共有スペース
⑤ 子どもが独立した後の使い方
順番に見ていきます。
① 子どもの「今の年齢」だけで考えない
家を買うときにまず考えたいのが、
10年後の家族です。
例えば、今はまだ小さく、
「子ども部屋なんてほとんど使わない」
という家庭もあるでしょう。
兄弟・姉妹で一緒に寝ている家庭もあると思います。
ところが10年後。
小学生だった子は中学生・高校生になり、幼かった末っ子も成長しています。
生活時間も変わります。
勉強する。
友達を呼ぶ。
着替える。
一人で過ごす。
オンラインで何かする。
など、プライベートな空間が欲しくなる可能性があります。
だから、
「今、部屋が余っているから大丈夫」
ではなく、
家族の中で最も部屋が必要になる時期はいつなのか?
を考えておきたいところです。
② 子ども3人に最初から個室を与える必要はない
ここは家庭によって考え方が大きく違います。
「小学生になったら一人一部屋」
という家庭もあれば、
「中学生くらいから」
という家庭もあるでしょう。
私は、
子ども部屋を使い始める時期を全員同じにする必要はない
と思っています。
例えば、
ステージ①|子どもが小さい時期
夫婦:主寝室
子ども:家族と一緒/兄弟姉妹で同室
残りの部屋:遊び部屋・収納など
↓
ステージ②|上の子が成長
長子:個室
下の子2人:同室
夫婦:主寝室
↓
ステージ③|3人とも成長
長子:個室
第2子:個室
第3子:個室
夫婦:主寝室
このように、
同じ4LDKでも家族の成長に合わせて部屋の役割を変える
ことができます。
③ 「全員個室」が必要なのは何年間?
ここは住宅購入時に意外と見落としやすいポイントです。
子ども3人に個室が必要だとしても、
3人全員が同時に家で暮らしている期間
は永遠ではありません。
例えば年齢差のある3人兄弟なら、
末っ子が個室を欲しがるころには、一番上の子が大学進学や就職などで家を出る可能性もあります。
もちろん、実家から大学・会社へ通うこともあります。
なので将来を完全に予測することはできません。
それでも、
「3人に個室が必要だから、大きな家を買う」
と即決する前に、
その部屋が同時に必要なのは何年間だろう?
と考えてみる価値があります。
④ 部屋数より「LDK」を重視する考え方もある
私は子育て家庭の家選びでは、
個室の数だけでなく、家族が集まる場所
も重要だと思っています。
例えば、
5LDKだけれどLDKが狭い家。
4LDKだけれどLDKが広い家。
どちらが5人家族にとって暮らしやすいかは、部屋数だけでは決まりません。
子どもが小さいうちは特に、
食事。
宿題。
遊び。
テレビ。
家族との会話。
など、リビングで過ごす時間が長い家庭も多いでしょう。
そのため、
「子ども部屋を何室作れるか」だけで間取りを評価しない
ことも大切です。
⑤ 「部屋の広さ」も柔軟に考える
子ども部屋というと、
6畳くらい必要
と思う人もいるかもしれません。
でも、本当に6畳必要でしょうか。
例えば、
ベッド。
机。
収納。
最低限これらが置ければよいのであれば、コンパクトな個室でも成立する場合があります。
一方で、
「子ども部屋を小さくして、その分LDKを広くする」
という考え方もあります。
家全体の面積には限りがあります。
だから、
すべての部屋を広くしようとしない
ことも住宅価格を抑える一つの方法です。
参考|国も「○人家族なら○LDK」とは決めていない
住宅の広さを考える参考として、国土交通省には「誘導居住面積水準」という考え方があります。
これは「5人家族なら5LDK」というように部屋数を示すものではありません。
世帯人数などに応じて、豊かな住生活を実現する前提として必要と考えられる住宅面積の水準を示したものです。
一般型(主に戸建住宅を想定)では、2人以上の世帯について、
25㎡ × 世帯人数 + 25㎡
という考え方が示されています。
都市居住型では、
20㎡ × 世帯人数 + 15㎡
です。なお、子どもの年齢による人数換算や、世帯人数が4人を超える場合の調整もあるため、単純に「5人=150㎡必要」という意味ではありません。
ここからも分かるのは、
「家族の人数=必要な部屋数」ではない
ということです。
国土交通省の最新の住宅関連データでも、子育て世帯について居住面積の状況が継続的に把握されています。
5LDKを選ぶメリットもある
ここまで4LDKでも対応できるという話をしてきましたが、
5LDKが悪いわけではありません。
例えば、
- 子ども3人に個室を与えたい
- 夫婦の寝室も欲しい
- 在宅勤務用の部屋が欲しい
- 趣味部屋が欲しい
- 親との同居の可能性がある
という家庭なら、5LDK以上のメリットは大きくなります。
部屋数に余裕があれば、家族の変化にも対応しやすくなります。
ただし、ここで「家と資産」として考えたいことがあります。
部屋を1つ増やすために、いくら払う?
例えば、
4LDK:3,000万円
と
5LDK:3,500万円
の2軒で迷ったとします。
※金額は説明のための仮定です。
「子ども3人だから5LDKが安心」
という理由だけで500万円高い家を選ぶ前に、
その500万円で何を得るのか
を考えます。
住宅ローンなら、借入額が増えることで毎月の返済や総支払額にも影響します。
さらに一般論として、住宅が大きくなれば、
固定資産税。
光熱費。
外壁・屋根などの維持管理。
家具。
などに影響する可能性もあります。
つまり、
「もう1部屋欲しい」=部屋だけの問題ではない。
ということです。
「子どものための家」が教育費を圧迫しないか
ここは特に3児家庭で考えたいところです。
子どもに一人一部屋。
広いリビング。
大きな庭。
広い収納。
もちろん全部あれば魅力的です。
でも、そのために住宅ローンが大きくなり、
教育費の準備ができなくなる
のであれば、一度立ち止まって考えたいところです。
子どものために買った家なのに、
その家が子どもの教育の選択肢を狭めてしまう。
これはできれば避けたいところです。
住宅ローンについては、
▶ 住宅ローンはいくらまでなら無理なく返せる?年収だけで決めない5つの考え方
で詳しく解説しています。
中古住宅なら「間取りを変える」という選択肢もある
中古住宅を探しているなら、
現在の間取りだけで判断しない
という考え方もあります。
例えば、
大きな1部屋を将来2部屋に分ける。
逆に、子どもが独立したら壁をなくす。
和室を洋室にする。
などです。
もちろん建物の構造によって、できること・できないことがあります。
購入前にリフォーム会社や専門家への確認が必要ですが、
「今の間取りをそのまま20年間使う」
と決めつける必要はありません。
中古住宅の内見については、
▶ 中古住宅の内見で見るべきポイント15選|宅建士が教える後悔しないチェックリスト
も参考にしてください。
間取りは「今→10年後→20年後」で考える

家を内見するとき、私は3つの時間軸で考えることをおすすめします。
今
子どもが小さい。
家族でリビングに集まる。
子ども部屋をあまり使わない。
↓
10年後
子どもが成長。
個室の必要性が高まる。
教育費も増える。
↓
20年後
子どもが独立している可能性。
夫婦2人で暮らす可能性。
子ども部屋が余る可能性。
こうすると、
「今5人だから大きな家が必要」
だけでは判断できなくなります。
住宅購入時点の家族構成だけではなく、
家族の変化に合わせて使い方を変えられる家
という視点を持っておきたいところです。
子どもが独立した後、その部屋をどうする?
住宅購入では、どうしても子育て期間に目が向きます。
でも30代・40代で住宅を購入すれば、その家に子どもが独立した後も長く住む可能性があります。
子ども3人が独立すると、
子ども部屋3室が空く
可能性があります。
そのとき、
書斎にする。
趣味部屋にする。
収納にする。
子どもが帰省したときに使う。
夫婦それぞれの部屋にする。
という使い方もできます。
一方で、
「夫婦2人には大きすぎる」
となれば、将来売却して住み替える選択肢もあります。
だから住宅購入時には、
「この家に一生住む」だけを前提にしない
ことも大切です。
売る可能性まで考えるなら「特殊すぎる間取り」に注意
ここで資産という視点も入ります。
自分たち家族には最高の間取りでも、
将来ほかの人が住みたいと思うか
は別の問題です。
例えば家族の事情に合わせて極端に特殊な間取りにすると、将来売却するときに購入希望者が限定される可能性があります。
もちろん、
売却しやすさだけを考えて、自分たちが我慢する必要はありません。
ただ、
「子どもが3人いるから、子ども3人専用に家を作る」
だけではなく、
子育てが終わったあとにも使いやすいか。
という視点を少し持っておくと、住宅の選択肢が広がります。
5人家族が内見するときに確認したいこと
実際に物件を見るなら、私は次を確認します。
□ 子ども3人が成長したとき、どう部屋を割り振る?
□ 子ども部屋にベッド・机は置ける?
□ 収納は足りる?
□ LDKに5人で過ごせる?
□ 朝の洗面所・トイレは混雑しない?
□ 洗濯物を5人分干せる?
□ 自転車は増えても置ける?
□ 子どもが独立したら部屋をどう使う?
間取り図だけでは分からないことも多いので、実際に現地で生活をイメージします。
「何LDK?」より先に家族で決めたいこと

住宅サイトで間取りを検索する前に、
夫婦で一度、
「わが家では何を優先する?」
を話してみるのがおすすめです。
例えば、
A家庭
子ども3人の個室を最優先
→ 部屋数重視
B家庭
家族が集まる時間を重視
→ LDK重視
C家庭
住宅価格を抑えて教育費を確保
→ コンパクトな住宅
D家庭
在宅勤務が多い
→ 書斎を含め部屋数重視
同じ5人家族でも、
正解は違います。
まとめ|子ども3人だから「大きな家」ではなく、変化できる家
子ども3人の5人家族だからといって、
「○LDKなら正解」
という答えはありません。
大切なのは、
今だけで考えないこと。
子どもが成長する。
個室が必要になる。
教育費が増える。
そして、いつか独立する。
その変化まで考えます。
私なら住宅選びでは、
「部屋はいくつ必要?」ではなく、「この間取りを家族の成長に合わせてどう使える?」
と考えます。
そしてもう一つ。
子どものために広い家を買った結果、
住宅ローンで家計が苦しくなるのであれば、本当にそれが子どものためなのかも考えたいところです。
家を買う。
子どもを育てる。
資産をつくる。
この3つは別々ではありません。
家族が今快適に暮らせて、
子どもが成長しても対応できて、
住宅ローンを払いながら教育費や資産形成も続けられる。
そんなバランスから、
わが家に必要な間取り
を考えていきたいと思います。


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