【日商簿記3級】超入門 「試算表」の役割と解き方を簡単解説

簿記
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こんにちは、赤浦コウです。
本連載記事では、日商簿記3級に必要な学習内容を入門者向けに解説しています。
今回は、「試算表(T/B)」についてです。
日商簿記3級試験では、試算表の作成問題が出題されます。解答に時間がかかりますが、その分、配点も30点と大きいため、しっかり理解しておきましょう。

「期中手続きと決算手続き」について

試算表を説明する前に、期中手続き決算手続きについて押さえておきましょう。
前記事(#6)でも簡単に触れていますが、損益計算書や貸借対照表は、以下のプロセスを経て作成されます。

簿記では、1年間を会計期間として区切り、1年間でいくら儲けたか(損失がでたか)を計算します。日々の取引は、仕訳帳や伝票に記録され、さらに前記事(#6)で学んだ総勘定元帳に転記されます。この手続きを期中手続きといいます。
そして、会計期間の最後、つまり期末には、各勘定の金額を確定し、利益(損失)を計算する手続きを行います。これを決算手続きといいます。
(実際には、ほとんどの処理が会計ソフト上で行われます。)

「試算表(しさんひょう)」とは

期末になり決算手続きとして会社が最初に行うことは、総勘定元帳をもとに各勘定の金額をまとめた表を作成することです。この表を試算表(Trial Balance = T/B)といいます。試算表を作成する目的は、仕訳帳から転記した総勘定元帳の内容について、正確かどうかを検証することです。仕訳や転記に不備があると期末に作成する財務諸表が不正確な内容となり、会社およびステークホルダーに不利益が生じてしまいます。そのため、試算表作成(正確性の検証)を経て財務諸表が作成されるのです。

「3つの試算表」

試算表には、①合計試算表②残高試算表③合計残高試算表の3種類があります。構造はどれも実にシンプルです。

①合計試算表

総勘定元帳の勘定科目ごとに貸方合計と借方合計をまとめたものを合計試算表といいます。合計試算表では、1年間の取引規模を把握することができます。

たとえば、総勘定元帳が下記のようになっていたとします。(わかりやすくするため、日付と相手勘定を省略しています。)

この場合の合計試算表は、下記の通りです。
借方(左側)と貸方(右側)の合計を算出して合計試算表に書き込みます。

②残高試算表

貸方合計と借方合計の差額を算出してまとめたものが残高試算表です。
上記①の合計試算表を基に残高試算表を作成すると下記の通りになります。
借方(左側)と貸方(右側)の差額を算出して試算表に書き込みます。

③合計残高試算表

合計試算表と残高試算表をひとつにまとめた表です。つまり上記①+②の表です。
ひとつの表で残高と合計を示すことができ、1年間の「実績の概略」をつかむことができます。

「貸借平均の原理」

試算表では、借方合計と貸方合計が必ず一致します。これを貸借平均の原理といいます。
以下のように、元をたどると試算表も仕訳の結果を表にしたものですから、借方と貸方が一致するのです。また、同じ理由で、損益計算書や貸借対照表の借方と貸方は必ず一致します。

◆試算表は総勘定元帳を基に作成
 ↓
◆総勘定元帳は仕訳を転記したもの
 ↓
◆仕訳は借方と貸方に同じ金額を書く
 (借方と貸方が一致)

仮に借方と貸方が不一致の場合、期中仕訳や総勘定元帳への転記が間違っていることになりますので、この機能を利用して、仕訳や転記の正確性を検証するのです。

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まとめ

試算表は、上記の通り正確性の検証が目的として作成されますが、ほとんどの会社が会計ソフトを使用している今日においては、試算表を作成する意味が薄れてきています。
しかし、各勘定の残高や借方合計・貸方合計を知る便利なツールであり、「今期の概略を知る」という意味で役に立ちます。

◆資産・負債・資本の残高→財産の状況がわかる
◆収益・資本→経営成績がわかる
◆借方合計・貸方合計→取引規模がわかる

それから、試算表の解き方のコツとしては、仕訳をいかにスピーディーかつ正確に行うかが鍵となります。特に正確性が最も重要です。

また、上記では「借方合計と貸方合計は必ず一致する」と説明していますが、試験においては、最悪合計金額が合わなくても、そこまで神経質になる必要はありません。なぜなら、試算表の問題は、部分点制であるためです。仮に合計が合わなくても0点にはなりません。尚、合計金額欄の配点は3~5点程度です。
趣味で様々な資格試験を受けてきた私ですが、どの試験でも共通しているのは、難しい問題に時間を費やすよりも、解きやすい問題に時間を割く方が効率的ということです♪

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